プーシキン美術館展—旅するフランス風景画

2018/04/14 - 2018/07/08

  • 『マネをマネたモネ、モネをマネたマネ』プーシキン美術館展~旅する風景画 (2018年4月14日~7月8日)

    プーシキン美術館は10年前後前に訪れる機会があった。その時の印象は、よくこれだけのものが集められたものだという、驚き以外になかった。事前の知識も殆ど持ち合わせていなかったので、なおさらだったように思う。その中から、風景画に的を絞った作品が65点来日を果たした。東京都美術館の一角の3フロアーを使った展示で、後半はゆったりしていたが、最初のフロアーに26点を詰めてあって、窮屈さは禁じ得なかった。 訪問した日はかなりの雨。もちろん第三水曜日の65歳以上無料開放日。それでもかなりの人が押し寄せていた。 朝イチに入館し、まずは一つ上の階の『草上の昼食』を見に向かう。未だ開館直後で、多くの人が階下の作品を見ている間に、独占的に鑑賞出来た。今回の目ダマはなんと言ってもこの作品だろう。2014年に来日したマネの『草上の昼食』は、未だ記憶に残っている。そのスキャンダラスな登場もその時に学習した。もっとも、その前にオルセーでお会いしていたのだけれど。 実は今回のタイトルも、草上の昼食にまつわる話から。由来の詳細はwikiなどを見てもらいたい。 個人的にはゴーギャンの「マタモエ、孔雀のいる風景」に引かれた。どこかおどろおどろしさを感じさせる作品。ゴーギャンらしい作品。 セザンヌのサント=ヴィクトワール山も晩年とその約20年前の精密に描いていた頃の二つが来ていた。 全体を6つのテーマに分けての展示でだったが、テーマについて言えば、「大都市パリに風景画」のコーナーが最も良かった。その時代の絵はがきのようなものも展示されていたりとか比較を楽しめたり、大改造後のパリの姿の再現に成功していたように思う。 今回特筆すべきと感じた二点について。 第一は、解説がすべての作品に添付されていた。かなりのヒトが、作品よりも解説を読む。鑑賞した気になるのか、読むと移動してしまう。逆に言うと、解説を読むために渋滞する。それから、正直なじみの少ない作家の作品もあったのだけれど、作家の解説が割愛されていたのが少し残念。 第二は、図録。コンパクトながら、角を丸めるなどこった作り。かねてより主張しているが、図録は画集ではなく、あくまでも鑑賞の手引き。やや無理をすれば鑑賞に同行させることが可能なサイズは、好感が持てた。 今回の写真は東京都美術館とこの展覧会ページより引用。