コートールド美術館展 魅惑の印象派

2019/09/10 - 2019/12/15

  • 『質の高い個人コレクション』コートールド美術館展~魅惑の印象派~ (2019年9月10日~12月15日)

    正直言って、コートールド美術館展をなめていた。 だいたいこの名前すら知らなかったのだ。深く恥じ入る次第である。 目玉のマネの「フォリー=ベルジェールのバー」はどこか画集か何かで見たような気がするし、センザンヌの「カード遊びをする人々」はしっかり記憶に残っているがオルセーで見ている。まぁ、そんな感じで見に行った。 日美後のシルバーデーは長蛇の列。でも中は混んではいたが、激混みではなかった。作品の点数が少ないことが幸いしていたと思う。最近は、100点を超えるような展覧会が多いが、60点ほどで、作品と作品の間に適度な空間があった。こう言っては失礼だが、勢い解説を読まれる方が多くいるので、作品の解説側の反対からは読んだ人が移動するスペースさえ空けておけば、並ばなくてもかなりゆったり鑑賞出来た。もちろん我々は第一パートは飛ばして、第二パートからゆったりと見学をした。 ゆったり感は、作品が厳選されていると言うこととともに、比較的作家が一塊になる配列だったコトも寄与しているように思う。 今回の展覧会の、印象派~新印象派~ポスト印象派の作品群について、質に於いて目を見張るものがあった。今年は、個人コレクションの発展系の展覧会が幾つかあったし、そのうちの幾つかは鑑賞もしているが、たぶんその中でも抜きん出たものだったという感じがする。そう、事前のいい加減さからすれば、心地よい驚きで、展覧会を見た。 展示の中でも、例えば先にあげた、「フォリー=ベルジェールのバー」や「カード遊びをする人々」などは、図で表示して吹き出しを設けて、たとえば瓶のここにマネのサインと年数が書き込まれていますよとか、点描画ですがこうした逆光の樹木も一件黒っぽい塊に見えるけれどしっかり点描で描かれたいますよとか、鑑賞者の補助をしていた。モディリアーニの裸婦など、解説がなければ、その筆遣いのあとを持参した双眼鏡で確認することは無かっただろう。また展示会場の上層階に昇る踊り場には、主立った作家の解説ビデオなどもあって、初学者には非常に助かる演出がなされていた。これらは東京都美術館側の演出(作品数の補填)もあろうが、コートールド美術館展側の強い意向によるものではないかと類推し、更にそこに作品への愛情のようなものさえ感じた。 今回所写真は、1枚目はパンフから。それ以外は公式Twitterページから。